Carthago delenda est
私はカルタゴ贔屓なので、本当は「ローマ滅ぶべし」の方がしっくり来るんですが、カトーさん。
最近読んでいる「ポエニ戦争」(ベルナール・コンベ=ファルヌー著、石川勝二訳 白水社)。まだ読み始めたばかりですが、古代地中海における覇権争いについて、カルタゴ側の視点から描いている興味深い本であります。
「ローマ人の物語Ⅱ ハンニバル戦記」(塩野七生著 新潮社)も、何度繰り返し読んでも面白いですけどね。
さて、今年発売予定のRTS(リアルタイムストラテジー)「Total War: Rome II」のローマ、カルタゴ、マケドニアに次ぐ4番目のプレイアブル党派「イケニ族」が発表されました。

バーバリアン然としている立姿。実際にも半裸で全身青色に塗りたくっていた模様。
いやー、私は、3番目の党派に「アンティゴノス朝マケドニア」が来た時点で、次も同じディアドコイ(アレクサンドロス大王の後継者たち)絡みの「セレウコス朝シリア」か「プトレマイオス朝エジプト」が来るのではないかと予想していたのですが、見事に外れました。
後付けで考えてみると、これらが来てしまうとグレコローマン的な国家がやたらと増えてしまい、バランスが悪くなる気がしなくもありません。
聞き慣れないイケニ族について調べてみると、紀元前1世紀から1世紀にかけてブリタニア東部(現在のノーフォーク周辺)に居住していたケルト人の部族のようです。ユリウス=カエサルが第2次ブリタニア戦役で対峙したブリタニア人が、このイケニ族の支族ではなかったかと考えられています。
いずれにせよ、ローマとカルタゴが衝突していた頃から少し後の時代に活躍した部族ということになります。
「Total War: Rome II」公式Wikiによると、イケニ族は、楕円形あるいは丸みを帯びた長方形様の巨大な盾と槍、または剣を装備し、スリングを巧みに操る歩兵を中心に軍隊を組織する一方、軽騎兵や高度の操作性を誇る戦車を用いることでも広く知られているとのこと。ジャベリン(投槍)で敵をさんざん苦しめた後に、下馬して白兵戦を挑むなどの戦術も得意としているようです。
もっとも彼らは、単なる好戦的な野蛮人ではなく、宗教上の拠点でもある首都Venta Icenorumを建設したり、その経済は、農業を基盤に、独自に鋳造した貨幣を使用する洗練されたものであるなど、高度な文明を有する側面も持ち合わせています。
GGENERATION OVERWORLD やってみた

ガンダムは宇宙世紀シリーズがとりわけ好きなので、糞ゲー化しようがお構いなしにギレンの野望関連は欠かさず遊んでおります。
SDガンダムシリーズもGGENERATIONシリーズは、PS時代からプレイし、近頃のPSPで発売されたシリーズは、全て遊んでいます。
まあ、ゲーム自体は、毎度毎度、ステージを進めていくうちに、アムロらニュータイプ諸君を乗せたHigh-νガンダムを思い切り強化して、一撃で戦艦が沈む「High-νガンダム無双」な展開のパワープレイになるため、自ら縛りをかけてプレイしない限り、戦略もへったくれもないワンパターンなシミュレーションにすぎません。
そのことは十分分かっているのですが、MS開発や設計、交換で新たなMSがレパートリーに加わるのが楽しくて、ついつい「新MS登場!」の宣伝に踊らされて買ってしまうんですよね…。
今回も「ガンダムAGEが初参戦」くらいなら買うのを控えようかと思っていました。でも、UCのバンシィ登場と聞くと、買わないわけにはいかないわけで…。
まったりペースで進めてはいるものの、最初のマスターユニットをバナージにしてしまったため、あっさり序盤でUCガンダム→バンシィが完成してしまい、私の今作購入の目的はほぼ果たされた形に。
序盤をプレイしてみた感想を少し述べてみると、かなりMS集め→育成が楽になった印象があります。
今作では新たに、2度のジェネレーションブレイク(一定の条件を満たすと、新たな敵&味方が登場するシステム)を経ると、オーバーインパクトという、これまで味方だったゲストユニットが敵になるというイベントが発生します。実はこれが曲者で、ユニットの母艦である戦艦を先に沈めると、強力なゲストユニットを簡単に手に入れることが可能になるのです。
これまでの作品では、序盤は強力なマスターユニット頼み、しかもマスターユニットもベーシックからノーマル仕様に強化しないと十分に力を発揮できず、その他のユニットのトルネードガンダムやフェニックス・ゼロはいつ撃ち落とされるかとビクビクしながら開発や交換のために機体レベルを上げる、捕獲した敵ユニットと掛け合わせて何とか上位のMSができるのに期待する…というような展開でした。
ですが、今作は、前述のオーバーインパクトのおかげでちまちまユニット強化することなく、強力なMSに楽に乗り換えることができるようになっています。
また、戦闘時のカットインムービーのアニメーションも更に向上した感じを受けます。MSが大写しになる際にドットの粗が目立つのはご愛嬌。
でも、惜しむらくは、このゲーム、最初はカットインムービー観ても、以後は時間節約で観なくなってしまうんですよね…。
ストーリー自体はいつも通り、各ガンダムの話をかいつまんだもの+オリジナルとなっています。過去作のまんまコピーにならないように意識してストーリーを考えているのは分かるのですが、最近では、各ガンダムのストーリーが平行して進むような形式になっているので、いまいちストーリーに物語性や意味が感じられないのが残念ですね。
個人的には、このシリーズ、やはりMSのレパートリーをいかに増やすかが最大の関心事なので、ここにもっと力を入れてほしいところ。現行のMS開発等のお手軽さは残しつつも、オプションパーツなどによって更に開発可能な機体が多様化するとか、そういうのがあると良いかなあ…。
それと各機体の個性とか、思い入れできる要素みたいなのがもっと増えると使用する機体のバリエーションも充実すると思います。
最後に不満に思った要素を一つ。初回特典が全部他のガンダムゲーでのサービスって言うのは正直どうなの…。
他のガンダムゲーでは、もう前作発売から1年経ちますし、そろそろ(新)ギレンの野望の新作が出ることに期待してます。

プレイヤーの間では、初期の非MSユニットの強さに関するバランスの悪さや、拠点を奪わない限り無尽蔵にユニットが沸き続ける往生際の悪いシステムなどマイナスの部分が色々と取り沙汰されていますが、軍の総帥という立場だけではなくて、隊の司令官や一パイロットなど様々なポジションでプレイできるようになった点は非常に評価できると個人的には思っています。
また、自分の好きなキャラクター&MSを選択してストーリーに登場させられる歴史介入システムも、ポイントの振り方にはかなり文句を言いたいところですが(ダウンロード販売のシナリオ購入ありきの必要ポイントはおかしいと思います)、システムとしては大変画期的で面白い。
次回作があるとすれば、この部分をもっと洗練&強化してほしいですね。
とはいえ、この新ギレンの野望、いかんせん製品版のシナリオが少なく単調すぎ。おまけに、シナリオを小分けにして別売りする商法は、あざとすぎ。
しかも、「アクシズの脅威」で登場していたZやZZ関連のシナリオ、ユニットが今回ごっそり抜け落ちている点も大いに不満。ここは、前作の良いところが完全に端折られた感じで非常に残念です。
また、シリーズ通して全く代わり映えのしない、前近代的な戦闘のアニメーションも早いところ改めてほしいところです。
ガンダムのストラテジーゲームとしてはかなり完成度が高いと思うので、このシリーズは是非続けてほしいと思います。
それでは今回はここまで。
たまには歴史の話をしようか~ちょっと箸休め~
とりわけ歴史SLGは、歴史スキーな私にとって、もう甘美なスィーツや高級な美酒に負けるとも劣らない垂涎ものなのです。
歴史SLGとの付き合いは古く、国産SLGの三○志や信○の野望などは、小さい頃からシリーズを通して結構遊んでいました。
そんな私にとって、今月うれしい発表&発売が。
そう、「Tatal war:ROMEⅡ」の発表と「Crusader Kings Ⅱ」【完全日本語版】の発売です。
※いずれのゲームについても、公式サイトや情報サイト等の情報を基に私個人が独自の見解を記すものであり、実際のゲーム内容、ゲーム製作者の意図と異なることがあります。
「Total War: ROMEⅡ」

Total War最新作は、「ROME:Total War」の続編に決まったようです。
Total Warとは、SEGA傘下のCreative Assembly開発によるRTS(リアルタイムストラテジー)のシリーズ作品。ゲームシステムは、ターン制の戦略フェイズとリアルタイムの戦闘フェイズによって構成されています。
上記「ROME:Total War」の他、中世ヨーロッパが舞台の「MEDIEVALⅡ:Total War」や列強による激しい植民地争奪戦が繰り広げられる「EMPIRE:Total War」など、様々な時代・地域を扱った作品が世に送り出されています。
「ROME:Total War」や「MEDIEVALⅡ:Total War」の一番の特徴といえば、やはり何千もの兵が入り乱れる圧倒的な規模と、一人一人の兵の装備まで丹念に描き込まれた美麗なクオリティで表現される、ど迫力のリアルタイムバトル。
戦略フェイズにおいては、内政に関する諸要素も存在しますが、ユニットを開発するためのオマケ程度のものであり、戦略性より戦術性を重視して単純明快に大規模戦闘を楽しめる、それが魅力でした。
ところが「EMPIRE:Total War」になると、内政や外交要素が大幅に強化され、戦闘と同等の重要性を有するようになりました。また、他国との交易などによって収益を上げ、軍費を確保した上で戦闘に臨まなければならないなど、一戦闘するにも手順がいろいろと複雑化。
ストラテジーゲームのあり方として、そのような進化の方向性は当然ありなのですが、私個人としては「Total War」シリーズの単純かつ爽快な戦闘を楽しむという魅力がやや損なわれたようで残念に思っていました。
今回の「Total War: Rome 2」が戦略フェイズと戦闘フェイズとでどのようなバランスをとっているのか詳細は不明ですが、ぜひとも原点回帰して、戦闘の面白さを十分に生かせる作品になってくれると良いなと思います。